大量のテキストから有益な情報を抽出できるテキストマイニングツールの活用が、自然言語処理技術とAIの進化とともに広がってきました。テキストマイニングツールを用いると、膨大なSNSの投稿や、企業に埋もれている大量のドキュメントが貴重な情報資産に変わります。

本記事はマーケティングやコールセンター業務などにテキストマイニングツールを活用したい企業担当の方に向け、テキストマイニングツールの概要や導入メリット、ツールの選定ポイント、おすすめのツール15選などを解説します。

「SNSの声を活用したい」「大量のアンケートを読み切れない」などの自社の課題をテキストマイニングツールの導入で解決していきましょう。

目次

テキストマイニングツールとは

テキストマイニングツールは、自然言語処理技術の進化によって実用化された比較的新しいツールです。そのため定義や特徴についてよく知らない方もいるのではないでしょうか。ここではテキストマイニングツールとは何かについての基礎知識を解説します。

テキストマイニングの意味

テキストマイニングとは、定型化されていない文章を語・句・節に分解して解析し、有用な情報を取り出す技術、手法です。テキストマイニングという名称は「テキスト(文章)+マイニング(採掘)」に由来しています。

テキストマイニングの対象は、SNS、Webページ、顧客アンケートの自由記述欄、コールセンターに寄せられた顧客の意見や質問をテキスト化したものなどさまざまです。ビジネス領域での活用目的としては、顧客ニーズの把握、事業の課題や問題の抽出、ビッグデータによるトレンド分析、将来予測などが挙げられます。

テキストマイニングはもともとデータマイニングから発生した技術です。データマイニングとは、統計学やパターン認識、AIによる機械学習などによって、大量の数値化されたデータから有益な情報を取り出す技術です。数値化できないテキストは、従来データマイニングの対象外でしたが、技術の進歩によって可能となりました。現在はテキストに特化したデータマイニングという意味で、テキストマイニングと呼ばれています。

テキストマイニングツールの特徴

テキストマイニングツールとは、テキストマイニングの精度を高め、作業を効率化するツールです。テキストマイニングツールには、生成AI・ChatGPTにも使われる自然言語処理技術が搭載されており、話し言葉や複雑な構造を持ったテキストも精度よく解析できます。

また、テキストの自動収集や、指定したキーワードの検索、各種の統計、レポーティングなど便利な機能が搭載されており、テキストマイニングの作業を効率化できるのが特徴です。

たとえば、SNSを解析する際は、企業名や商品名を指定するだけで膨大な投稿のなかからキーワードを含んだ投稿が集められます。投稿内容をポジティブ・ネガティブで自動分類したり、頻出ワードをランキング化してグラフ表示したりすることも可能です。

テキストマイニングツールの分析対象

ここではテキストマイニングツールの主な分析対象を紹介します。どのような場面で役立てられるのかも解説しているのでテキストマイニングツールの用途をイメージできるように確認しましょう。

SNSデータ分析

SNSは膨大なユーザーと投稿が存在するプラットフォームです。X(旧Twitter)やInstagramなどに投稿される一般消費者の意見や感想などのテキスト、企業から発信されるコンテンツなどが、データマイニングツールの分析対象となります。

SNSデータは一般消費者からの自発的で忖度なしのテキストが多いのが特徴です。したがって、消費者の本音を分析してカスタマーエクスペリエンスの向上などを図りたいときに適したデータソースです。また、SNSデータはリアルタイム性が高いため、顧客や市場のトレンド分析や、自社に対するクレームを早期発見するリスクマネジメントなどに向いています。

問い合わせ内容・対応履歴の分析

商品・サービスに対する問い合わせやコールセンターでの対応履歴などもテキストマイニングの対象です。近年はコーポレートサイトの問い合わせフォームやWebアンケートなどが一般的になったため、テキストデータを入手しやすくなっています。また、一部のテキストマイニングツールはコールセンターの音声データをテキスト化できる機能を持っているため、テキストマイニングが可能です。

問い合わせ内容・対応履歴の分析は貴重な顧客の声(VOC:Voice Of Customer)です。テキストマイニングツールによって顧客の心理や行動パターンなどを把握することで、顧客満足度の向上を図れます。たとえば、商品の開発・改善に役立てたり、よくある質問をコーポレートページのFAQに掲載したりするために活用できるでしょう。

複雑な文章の分析

複雑な文章とは、Webメディアに掲載される記事や研究論文、社内文書、アンケートの自由記述欄など、比較的長文で文章が有機的に関係し合い、全体として意味を持つテキストです。複雑な文章の解析は従来難しいものでしたが、自然言語処理技術の進化によって、全体を要約したり、パターンを抽出したりできるようになっています。

複雑な文章を分析する代表的な目的のひとつが、ナレッジの共有です。たとえば、優秀な社員の日報や報告書から成果につながりやすい成功パターンを可視化して他の社員に共有するなどです。

こうした社内文書は専門用語が含まれる場合が少なくありませんが、テキストマイニングツールに辞書登録しておけば精度よく解析できます。

テキストマイニングツールの導入で得られるメリット

テキストマイニングツールを導入するメリットとは何でしょうか。企業側の視点で4つのメリットを解説します。

1. ユーザーニーズを把握できる

テキストマイニングツールを使って消費者が発信した膨大なテキストを解析すると、ユーザーニーズの把握が可能です。特にSNSやアンケート、コールセンターへの質問・通話記録など複数のチャネルから情報収集すると、現在のユーザーニーズを精度高く把握できます。また、複数チャネルで多角的に分析できるため、今まで気づかなかったユーザーニーズを発見できるでしょう。

特にSNSやブログ、掲示板など、ユーザーが自発的に発信しているテキストには消費者の本音がよく表れており、貴重なデータとなります。顧客インサイト(ユーザー自身がまだ意識していない潜在的なニーズ)を発見できることも珍しくありません。把握したユーザーニーズは新商品の開発やサービスの改善などに役立てられます。

2. データ分析精度の向上・業務の効率化につながる

テキストマイニングツールを用いると、テキストマイニングの精度を高めながら、作業にかかる手間と時間を削減できます。

たとえばSNSの膨大な投稿から、自社に関連した投稿を手作業で抽出し、さまざまな条件でセグメントした内容を分析していくのは非常に手間がかかる作業です。テキストマイニングツールを用いることで、データ分析の自動化ができるため分析にかかる時間を短縮することができます。

また、テキストマイニングツールは統計分析機能が充実していることも特徴です。たとえば、自社に関するSNS投稿のポジティブ・ネガティブ比率をグラフ表示したり、頻出キーワードをランキング表示したりできます。単語の組み合わせと関連性の分析によって、書き手の感情や趣味嗜好などを可視化することも可能です。

このようなテキストマイニングツールの機能を使えば、競合他社より早く、正確に市場動向を把握できます。ビジネススピードを加速し、競争力を強化できるでしょう。

3. 有益な情報・知識を社内で共有できる

テキストマイニングツールを用いると有益な情報・知識を抽出でき、社内全体の生産性向上につなげられます。たとえば、営業日報や報告書を解析すれば、商談化率の向上につながる成功パターンを抽出し、社内に共有することが可能です。

また、優秀なオペレーターの対話記録をテキスト化して解析すれば、どのような流れで説明すると短時間で顧客が問題を解決できるのか理解できます。その結果を元にトークスクリプトを作成し社内共有すれば、組織としての生産性を向上できるでしょう。

こうした情報共有は上司や先輩社員から部下へと口頭で伝えられるか、「見て盗むもの」となっている企業が多いのではないでしょうか。テキストマイニングツールを活用すれば、属人化しがちな有益な情報・知識を社内で共有し、生産性向上につなげられます。

4. 課題・問題の対策につなげられる

SNSやスマートフォンの普及により、個人による情報発信が加速度的に増えている現代では、スピーディーな情報収集がリスクマネジメントで欠かせなくなりました。代表的な手法のひとつがSNSを対象としたテキストマイニングによる炎上対策です。自社に対するネガティブな投稿の急増をリアルタイムで検知し、問題を早期発見できます。

テキストマイニングツールの選び方4つのポイント

テキストマイニングツールは数多くあるため、どれを選べばよいか迷う場合もあるのではないでしょうか。テキストマイニングツールの選定にあたっては、個別にツールを検討する前に以下の4つをはっきりさせておくのがポイントです。

  1. 自社の目的に合った機能が搭載されているか
  2. 使用目的・使用頻度に合った費用か
  3. 高精度を求めるなら有料ツールを選ぶ
  4. 自社のニーズや課題に応じてカスタマイズできるか

それぞれのポイントを解説します。

1. 自社の目的に合った機能が搭載されているか

自社の目的に合ったテキストマイニングに必要な機能がそろっているかチェックしましょう。一口にテキストマイニングツールといっても製品によって機能はさまざまです。また、SNS分析向け、複雑な文章解析向け、コールセンター業務向けなど、種類によって得意としている領域も変わります。

主なチェック項目を挙げると以下のとおりです。

  • 分析機能:クロス分析、ポジネガ分析、セグメント分析など
  • レポート機能:頻出ワードのランキング化、グラフ化、マップ化機能など
  • 分析できる言語:日本語、英語など
  • 特殊な機能:音声データのテキスト化、SNSアカウントベースの分析など

利用目的と必要な機能を明確にしてから機能をチェックすると、自社に合った製品を絞り込みやすくなります。

2. 使用目的・使用頻度に合った費用か

使用目的や使用頻度に合ったコストパフォーマンスを得られるかもチェックしておきましょう。テキストマイニングツールの初期費用は無料〜約20万円以上まで幅広く、月額利用料も無料〜数十万円と差があります。費用対効果が見込めるか削減できる人件費、工数などを具体的にシミュレーションした上で検討しましょう。

また、テキストマイニングツールを使いこなせるまでの時間やコストを見積もっておくことも重要です。たとえ高度な機能でも、統計学、プログラミングなどの専門的な知識が必要で使いこなせない場合、人材育成や人的コストがかかるからです。

導入・運用に不安がある場合は、サポートが充実しているサービスを選ぶのがおすすめです。一部のサービスでは、導入前の初期設定から運用開始後のデータ活用までサポートしています。

3. 高精度を求めるなら有料ツールを選ぶ

高精度なテキストマイニングを実施したい場合は有料ツールの導入をおすすめします。有料ツールは無料のテキストマイニングツールに比べて、自然言語処理の精度が高いからです。

また有料ツールの多くは、データソースと接続して直接テキストを取り込めるため、データ移行の手間と時間がかかりません。処理速度も速いため、リアルタイム分析も可能です。無料ツールは「頻出単語は何か」「一緒に使われることが多い単語は何か」など簡単な分析に使用するとよいでしょう。

無料トライアルがあるサービスでは操作性や効果を試すことが可能です。また、クラウド型のサービスの場合、一般的に初期費用が安く、通常、月単位で解約できます。有料ツールでも導入ハードルはそれほど大きくないでしょう。

4. 自社のニーズや課題に応じてカスタマイズできるか

自社のニーズや課題解決に合わせてカスタマイズできるかどうかも確認しておきましょう。テキストマイニングツールの導入後にカスタマイズが必要になるケースは少なくありません。たとえばマイニングの条件を柔軟に変更できる機能があるか、固有名詞や専門用語などを認識しやすくする辞書機能があるかなどを確認しておきます。

また、後からSNS、Webページ、社内データなどの情報収集チャネルの追加が必要になるケースも多いため、連携できるデータソースが豊富であれば安心です。    

テキストマイニングツールの種類と特徴

テキストマイニングツールを用途別に分けると次の3種類です。

  1. SNS分析に適したテキストマイニングツール
  2. 文章抽出に適したテキストマイニングツール
  3. コールセンター業務に適したテキストマイニングツール

それぞれの特徴や活用シーンを解説します。

SNS分析に適したテキストマイニングツール

SNS分析に適したテキストマイニングツールは、X(旧Twitter)やFacebook、Instagram、YouTube(コメント欄)などのSNSのテキストを解析できるツールです。この種類は「ソーシャルリスニングツール」と呼ばれる場合もあります。

SNS分析向けテキストマイニングツールの特徴は次のとおりです。

  • 膨大なデータを解析できる処理性能を持っている
  • 口語やスラング、表記ゆれの認識に強い
  • SNS特有のフォーマット(ハッシュタグ、リプライなど)に対応している
  • アカウントベースでの解析機能を備えたものもある

SNS分析に適したテキストマイニングツールは主にマーケティング、広報、顧客サポートを中心に活用されています。SNSは消費者の本音を得やすく、リアルタイム性も高いため、これらの領域で有益な知見を得られるでしょう。

>>>ソーシャルリスニングツールおすすめ16選を徹底比較!導入メリット・選び方を解説

文章抽出に適したテキストマイニングツール

文章抽出に適したテキストマイニングツールは、Webメディアの記事や研究論文、社内文書などの複雑な文章を高精度に整理・分析できるツールです。以下の特徴があります。

  • 高度な自然言語処理、AI機能を持っている
  • 固有の用語に対応できる辞書登録機能が充実している
  • 複雑な文章を体系的に分析できる

文章抽出に適したテキストマイニングツールは、ビッグデータを解析したい企業や研究機関などを中心に活用されています。人がテキストを読んで整理・分析すると手間や時間がかかる場合に、文章抽出向けテキストマイニングツールを用いると効率化できます。

コールセンター業務に適したテキストマイニングツール

コールセンター業務に適したテキストマイニングツールは、コールセンターに集まる大量の音声データやテキストデータを解析するのに特化したツールです。以下の特徴があります。

  • 音声データを認識してテキスト化する機能を備えているツールが多い
  • くだけた表現や、文法間違いなどが多い話し言葉を高精度に認識できる
  • 感情認識やポジネガ分析など顧客理解を深められる機能が充実している

コールセンター業務に適したテキストマイニングツールは「顧客がどんな不満、要望を持っているか知りたい」「商品の改善、開発のヒントをみつけたい」などの目的で活用されています。また、オペレーターが聞き取った内容を自動的にテキスト化して保存できるため、オペレーターの記録業務を軽減する目的でも活用されています。

【SNS分析】テキストマイニングツールおすすめ5選

SNS分析に向くテキストマイニングツールを紹介します。これらは「ソーシャルリスニングツール」とも呼ばれます。SNS分析では投稿自体のテキストマイニングに加えて、アカウント属性ごとの感情分析や拡散の検証など、SNSに特化したテキストマイニングが必要になるからです。

なお、これ以降のツールの説明では、テキストマイニングに関する機能を中心に紹介しています。その他の機能は公式サイトでご確認ください。

1. KAIZODE

出典:KAIZODE

KAIZODEは、SNSの投稿データやレビューサイトのクチコミの分析を得意とするリサーチ型テキストマイニングツールです。データをアップロードすると、膨大なデータから独自AIが重要な消費者の声を抽出します。「分析ツールを導入したが、見るべき情報がわからない」「データはたくさんあるが、インサイトを見つけ出すために時間がかかる」と言ったマーケターのお悩みに役立つツールです。

個々の投稿やクチコミに、インサイトに繋がるかを基準に6段階でスコアリングする機能や、非利用者/利用計画中/利用中・直後/利用経験/離反の購買ステータスごとにテキスト内容を分類し、消費者の状態別にインサイトにつながる投稿を見つけることがあります。他テキストマイニングツールには無い独自の分析機能があります。

主な機能・テキストの6段階評価 ・購買ステータス分析 ・投稿グループ別分析 ・自動要約
特徴・おすすめポイント・SNS投稿データ、レビューのクチコミの分析が得意 ・独自AI技術で消費者インサイトに繋がるデータを評価 ・ペルソナの推定分析 s・アナリストによる導入・運営サポート(追加費用なし、無制限)
公式ホームページhttps://kaizode.tdse.jp/

2. Quid Monitor(旧NetBase)

出典:Quid Monitor

Quid Monitor(旧NetBase)は、セブンイレブンやJALなど多くの国内大手企業が導入しているテキストマイニングツールです。主要SNSを網羅した豊富なデータソースの連携が可能で、X(旧Twitter)では2006年までさかのぼった全量解析ができます。

また、多彩な分析・フィルタリング機能があり、1カ月程度のデータであれば数秒でデータ収集・分析できるため、リアルタイム分析が可能です。それによって広告出稿時の反応調査やトレンド分析、炎上対策など、タイムリーな分析を実現できます。

なおQuid Monitorは社内文書やアンケートなどをアップロードしてテキストマイニングできます。そのため後述する文書抽出・コールセンター向けのツールとしても利用可能です。また、データ分析のプロによる導入・運営サポートも追加費用なしで無制限に利用できます。

主な機能・SNS投稿の自動データ収集 ・AIによる自動解析 ・分析機能(ポジネガ分析、定量推移、情熱度分析、GPS分析、利用者層分析など多数)
特徴・おすすめポイント・豊富なデータソース(X(旧Twitter)やFacebook、Instagram等のSNS、ブログ、ニュース、掲示板、レビューサイト、自社で保有されているアンケートデータやレビューデータ) ・X(旧Twitter)の投稿は2006年までさかのぼって分析可能 ・多彩な分析機能、フィルタリング機能 ・BIツールの連携が可能 ・プロによる導入・運営サポート(追加費用なし、無制限)
公式ホームページhttps://netbase.tdse.jp/lp/

3. Tofu Analytics

出典:Tofu Analytics

Tofu Analyticsは、SNSの特定の投稿を自動取得し、投稿内容をテキストマイニングできるツールです。投稿者のフォロワー情報や頻出ワードを含めてAI解析するため、感情レベルでの顧客理解につなげられます。

Tofu Analyticsの導入が特におすすめなのがインフルエンサーマーケティングを強化したい企業です。ブランド名やハッシュタグなどの変化を検知し、2次拡散・3次拡散まで分析対象とするため、拡散に貢献しているインフルエンサーを特定してアプローチできます。

主な機能・SNS投稿の自動データ収集 ・AIによる自動解析 ・分析機能(感情分析、レビュー口コミ分析、本音・インサイト分析など)
特徴・おすすめポイント・インフルエンサーマーケティングのためのテキストマイニングに強みがある
公式ホームページhttps://tofu.misosil.com/  

4. 見える化エンジン

出典:見える化エンジン

見える化エンジンは、SNSのビッグデータを使って市場調査を行いたい企業に向くテキストマイニングツールです。総データ取り込み数15億件もの膨大なデータを高度な自然言語処理技術で解析できます。また、見える化エンジンという名前のとおり、ランキングやワードクラウド、変化モニタ、特徴比較マップなど、テキストの見える化機能が充実しているのが特徴です。

見える化エンジンは、音声データのテキスト化や、営業日報やアンケート結果などのローカルデータ取り込みにも対応しており、オールインワンのツールとしても魅力的です。

主な機能・SNS投稿の自動データ収集 ・分析機能(ランキング、ワードクラウド、変化モニタ、特徴比較マップなど) ・音声データのテキスト化
特徴・おすすめポイント・幅広いデータソースを取り込める ・テキストの見える化機能が充実
公式ホームページhttps://www.mieruka-engine.com/

5. TextVoice

出典:TextVoice

TextVoiceは、テキストマイニング結果を自動収集できるテキストマイニングツールです。初期設定を行うと自動的に以下の6つの分析が完了します。

  1. ワードクラウド:頻出ワードを文字サイズで表現する
  2. ネットワーク:言葉のつながりを可視化する
  3. サマライズ:言葉の組み合わせを最大6ワードまで解析する
  4. フォーカス:言葉のつながりの強さを抽出
  5. パースペクティブ:潜在するパターンをマッピング
  6. セグメント:属性、回答データなどの関連性を抽出

また、類義語を自動的に辞書登録する機能を備えているため、テキストマイニングのチューニング作業を効率化できます。

主な機能・SNS投稿の自動データ収集 ・分析機能(ワードクラウド、ネットワーク、サマライズ、フォーカス、パースペクティブ、セグメント)
特徴・おすすめポイント・投稿内容を高精度で分析できる ・類義語の自動登録によってチューニング作業を効率化できる
公式ホームページhttps://www.textvoice.jp/info/

【文書抽出】テキストマイニングツールおすすめ5選

営業日報や各種マニュアルなど、長文で複雑な内容を含むテキストの解析に適したテキストマイニングツールを紹介します。

1. CoreExplorer

出典:HITACH

CoreExplorerは膨大な量のテキストをすばやく解析し、業務改善のヒントを得られるテキストマイニングツールです。CoreExplorerの自然文解析エンジンには、大容量テキスト向け全文検索エンジン「Elasticsearch」が連携されており、約2000万件程度までのデータを解析できます。

主な機能・分析機能(3つのパネルを活用した関連情報の検索、キーワードのクリックによる自由な絞り込み検索、キーワード一覧表示による傾向把握など) ・レポーティング機能(関連性分析、ヒートマップ、急上昇ワード、ダッシュボードなど)
特徴・おすすめポイント・Elasticserch連携による大規模データの解析が可能
公式ホームページhttps://www.hitachi-solutions-east.co.jp/products/coreexplorer/

2. Magic Insight for WEX

出典:MIW

Magic Insight for WEXは、AIが社内の情報資産を理解、推論、学習し、有益な情報として取り出すテキストマイニングツールです。Magic Insight for WEXの解析エンジン「IBM Watson Explorer」は、非構造化データ(列・行など構造定義がないデータ)の解析に優れており、精度よくパターンや暗黙知を抽出できます。

たとえば、不完全な形式の報告書や自由形式のアンケート結果などの解析が可能です。活用できていない膨大なテキストをAIに解析させることで価値ある情報資産に変えられます。

主な機能・AI解析、機械学習機能 ・分析、視覚化機能(ファセット分析、偏差列分析、トレンド分析、時系列分析、ダッシュボードなど)
特徴・おすすめポイント・非構造化データのビッグデータ(主に社内データ)を解析し、有益な情報を得るのに向く
公式ホームページhttps://www.mi-wex.jp/

3. VextMiner

出典:Vext

VextMinerは複雑な文書から主要話題を抽出する精度に強みを持ったテキストマイニングツールです。また、類似話題を文単位で分類して体系化し、さらにルールとして抽出できます。

VextMinerは情報整理のプロセスに悩みを抱える企業におすすめです。たとえば「テキストが多すぎて読み切れない」「どうやって分類すればいいのかわからない」「担当者が変わる度に分類方法が変わる」などの悩みに対応できます。

主な機能・AI解析、学習 ・分析機能(クラスタリング、カテゴライズ、全件マッチング) ・予兆監視機能(ネガティブな内容の検出機能)
特徴・おすすめポイント・テキストを自動分類して体系化する作業を効率化できる
公式ホームページhttps://www.vext.co.jp/vextminer/

4. 仕事のAI

出典:RICOR

「仕事のAI」は有益な情報・知識を社内で共有する目的に適したテキストマイニングツールです。たとえば、営業日報やカスタマーセンターへの問い合わせ、制作したコンテンツなど現場文書をインプットすると、AIが意味を理解して体系化できます。体系化した情報は、顧客との関係強化やCS(顧客満足度)向上などに活用できるでしょう。

非構造的な文書が多い現場文書を高精度で解析できるのは、リコーの自然言語処理技術「ディープアライメント」があるからです。語句の意味の合成と文と文の関連付けによって、コンテキスト思考の解析を可能としています。

主な機能・AIによる解析、体系化
特徴・おすすめポイント・現場文書を解析して有益な情報・知識を共有したい企業におすすめ
公式ホームページhttps://www.ricoh.co.jp/service/ai-for-work

5. KIBIT

出典:FRONTEO

KIBITは数学的アプローチを採用したシンプルな構造のAIエンジン「KIBIT(キビット)」を搭載したテキストマイニングツールです。たとえば、言語をベクトルとして扱ったり、自然言語解析に数値計算や統計学手法を取り入れたりしています。

こうした数的処理によって、AIの教師データ(≒インプットしたテキスト)が少ない運用初期の段階でもKIBITは高精度の解析が可能です。また、処理速度が速く、大量のテキストを解析したい場合に向きます。

ただし、KIBITはテキスト解析に特化しているため、テキストを視覚化する際には別途ツールが必要になる場合があります。

主な機能・AI解析機能
特徴・おすすめポイント・少量のサンプルデータでも実運用を開始できる ・処理速度が速い
公式ホームページhttps://www.fronteo.com/products/kibit/

【コールセンター】テキストマイニングツールおすすめ5選

コールセンター向けのテキストマイニングツールは、音声データのテキスト化機能が搭載されていたり、話し言葉の解析精度が高かったりするのが特徴です。ここではおすすめのツールを5つ紹介します。

1. VOiC Finder

出典:SCSK

VOiC Finderはコールセンターで音声データを蓄積しているものの、活用につなげられていない企業におすすめのテキストマイニングツールです。音声データには話し言葉、不要な表現、不正確な係り受けなど、テキストマイニングを阻む要因が多く含まれます。VOiC Finderは話し言葉の解析に強みを持っており、目的の話題箇所を的確に抽出したり、話題ごとに分類したりできます。

たとえばコールセンターでは「掃除機はどのような状態ですか?」「吸うのが弱いです」のように、語句を省略した対話が行われるのが常です。これを1文ごとに解析すると「吸う」のが掃除機であると理解できません。しかしVOiC Finderは、共同開発会社である日産自動車のコールセンターに集まる膨大なVOCで学習したAIが解析するため、対話全体で意味を特定できます。

主な機能・音声データのテキスト化機能 ・AI解析、分類機能
特徴・おすすめポイント・コールセンターの音声データを精度よくテキストマイニングできる
公式ホームページhttps://www.scsk.jp/product/common/voic_finder/index.html  

2. TRAINAテキストマイニング

出典:TRAINIA

TRAINA テキストマイニングはVOCから市場分析や事業戦略立案などの上流工程に向くツールです。というのも、TRAINA テキストマイニングは野村総合研究所が分析コンサルティング業務のために自社開発したツールであり、企業経営の診断や方針作成の分析と実務への活用に強みを持っているからです。

一例を挙げれば、クロス分析や時系列分析などマーケティング分析に必要な分析機能がそろっています。また、分析結果をPower Point、Excelに出力できるため、そのままプレゼンや商談資料に使えます。

主な機能・分析機能(クロス分析、時系列分析、ポジネガ分析、ネットワーク分析など) ・レポート機能(マッピング・サーモグラフ、ダッシュボード) ・検出機能(急増ワード、アラートメール・ヘッドライン通知など)
特徴・おすすめポイント企業経営の診断や方針作成、マーケティング調査に役立てられる分析機能が充実している
公式ホームページhttps://www.traina.ai/solution/textmining/

3. Vext Voice Miner

出典:VEXT

Vext Voice Minerは目的に合わせて2つの使い方ができるテキストマイニングツールです。

ひとつはオペレーター支援システムとしての利用です。顧客の音声をリアルタイムで認識し、適切な回答例を示します。また、対話内容を要約してテキスト形式で記録できるため、オペレーターの報告業務を減らせます。

もうひとつは会話分析・監視システムとしての利用です。データベースに蓄積した全通話をテキスト化して分析し、レポートを作成できます。たとえばオペレーター別の傾向分析や、トークスクリプトとの合致度判定の結果は、オペレーターの教育に役立てられるでしょう。

主な機能・オペレーター支援機能 ・会話分析・監視(オペレーター別の傾向分析、スクリプトとの合致度判定など)
特徴・おすすめポイント・オペレーターの負担軽減を図れる ・ナレッジを社内で共有できる
公式ホームページhttps://www.vext.co.jp/vextvoiceminer/

4. Text Mining Studio

出典:株式会社NTTデータ数理システム

Text Mining Studioはマウス操作だけで「テキストデータの読み込み→分析機能の選択→レポート出力」が完結する使い勝手のよいテキストマイニングツールです。また、経験豊富なスタッフによるサポート・コンサルティングも手厚いため、ツールを使いこなせるか心配な企業も安心して導入できるでしょう。

機能を拡張したい場合は、音声テキストアドオンや、英語アドオン(英語の自然言語処理機能)などの追加で対応できます。

主な機能・テキスト解析 ・分析機能(ネットワーク、ポジネガ分析、属性と言葉の関係性分析など) ・音声データのテキスト化(アドオン)
特徴・おすすめポイント・テキストデータを手軽に分析できる
公式ホームページhttps://www.msi.co.jp/solution/tmstudio/index.html

5. YOSHINA

出典:

YOSHINAは分析未経験者を想定したテキストマイニングツールです。テキストをアップロードするだけで、AIがサマリ化、話題可視化などの分析を自動で行い、レポートを出力します。

分析未経験者を想定したテキストマイニングツールはいくつかありますが、YOSHINAは比較的低コストで利用できます。また、分析できるデータ量も60万件(2GB)〜100万件と多いため、大企業の導入事例もみられます。

後述のフリー(無料)ツールでは物足りないものの、費用を抑えたい場合に検討してみるとよいでしょう。

主な機能・AI解析機能 ・可視化機能(サマリ、話題可視化、話題比較、時系列集計、属性集計など) ・辞書登録機能 ・音声テキスト化機能(オプション)
特徴・おすすめポイント・分析未経験者でも使いやすく、コストパフォーマンスに優れたテキストマイニングツール
公式ホームページhttps://retrieva.jp/yoshina/

(無料)で使用できるテキストマイニングツール3選

フリー(無料)で使用できるテキストマイニングツールもあります。有料ツールに比べると機能や精度が限られるものの、基本的な分析を行いたい場合や、分析規模が小さいときに役立つツールです。

1. KH Coder (KHコーダー)

出典:KH Coder

KH Coder (KHコーダー)は、テキストマイニング、および頻出単語や単語同士のつながりから認識や考え方を明らかにする、計量テキスト分析機能を備えたオープンソースソフトウェアです。

KH Coderの分析プロセスは完全公開されているため、R・MySQLコードを編集してカスタマイズできます。費用をかけずカスタマイズ性に優れたツールを探している企業におすすめです。

主な機能・キーワードの検索 ・多変量解析(同時に使用されることが多い単語グループの検出、コンセプト探索など)
特徴・おすすめポイント・オープンソースソフトウェアなのでカスタマイズが可能 ・ネット接続が不要なので機密文書を扱う際も安心
公式ホームページhttps://khcoder.net/

2. AIテキストマイニング by User Local

出典:User Local

AIテキストマイニング by User Localは、任意のテキストを貼り付けてクリックするだけでワードクラウドを簡単に作成できるWebアプリケーションです。Webブラウザで利用できるため、アプリケーションのインストールも必要ありません。

たとえば、自由形式のアンケートのテキスト結果をコピーして入力枠に貼り付け、「ワードクラウドを作成」ボタンを押せば、頻出単語やスコアが高い単語ほど大きな文字で表示されます。より高度な機能を使いたい場合は、ビジネス向けの有料版に移行できます。

主な機能・ワードクラウドの作成
特徴・おすすめポイント・シンプルな操作でワードクラウドを作成できる
公式ホームページhttps://textmining.userlocal.jp/

 3. よくきくよ

出典:よくきくよ

よくきくよは、カスタマーボイス(テキスト)の分析を想定したテキストマイニングツールです。テキストデータを入力すると、顧客分析での利用頻度が高い分析・レポート機能が利用できます(下表参照)。

よくきくよは、顧客理解のためにExcelで分析しているものの、ビジュアル化に限界を感じているような場合におすすめのツールです。また、商用利用が可能なアンケート機能も備えているため、VOC収集→分析の仕組みを手軽に構築できます。ただし、トライアル期間が終了すると料金が発生することに注意が必要です。

主な機能・分析・レポート機能(ポジネガ分析、トレンド分析、共起ワード分析、データ集計、ネットワーク分析、関連語分析など)
特徴・おすすめポイント・カスタマーボイスのレポーティングに特化した使いやすいテキストマイニングツール
公式ホームページhttps://www.yokukikuyo.com/

(エクセル)でもテキストマイニングができる?

Excelでも単語レベルの初歩的なテキストマイニングであれば可能です。たとえば、顧客アンケートから特定の単語を含む一文を抜き出したり、任意の単語の出現数を集計したりできます。

しかし、Excelでテキストマイニングを実装するには、COUNTIF関数やINDEX関数などの関数の知識が必要です。また、VBA(Visual Basic for Applications)によるプログラミングが必要になる場合もあります。関数やプログラミングの知識がない人はその習得からはじめなければならないため、手間と時間がかかってしまうでしょう。

さらに、Excelではデータソースと連携できなかったり、精度が低くなったりする場合があるのもデメリットです。ノーコードで精度の高い分析を実施したい場合は、有料のテキストマイニングツールの活用をおすすめします。

消費者のインサイト分析ができる『KAIZODE』の活用がおすすめ

テキストマイニングツールの導入は顧客ニーズの理解、ナレッジの共有など多くのメリットがあります。無料で利用できるツールもありますが、精度の高い分析で効果を得るなら分析機能が充実した有料ツールの導入を検討しましょう。

マーケターの皆さまには、SNSの投稿データやレビューサイトの分析を得意とするKAIZODEがおすすめです。テキストデータから消費者インサイトに繋がるデータを自動的に6段階で評価します。膨大なテキストデータを目視で確認する時間を削減できます。その他、テキストの自動要約機能やキーワードごとに投稿を自動分類する機能等、他テキストマイニングツールにはない独自機能が備わっています。

X(旧Twitter)の全量データを分析したい場合には、Quid Monitorがおすすめです。SNS以外のレビュー・ニュースサイトを含む豊富なデータソース、多彩な分析機能、処理速度と精度を両立した最新鋭のAI解析を備えています。BIツールの連携もできるため、経営者や社員との情報共有もスムーズです。

「高精度分析ができるツールを活用して成果を出したい」とお考えのマーケティング担当の方はぜひお気軽にお問い合わせください。

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